メールなどでのやり取り。業務仕様の書き方わかってる?それで会社の印象も変わるけど大丈夫?

電話や口頭ではなかなか細かい部分まで説明が難しく、情報共有が難しい場合が多いですが、メールを使うことで画像の添付も可能のため、情報の行き違いもなく、確認したいときには見返すこともできます。メモのし忘れなどもなく、メールは近年の連絡手段として必須項目とも言えるのではないでしょうか。

人によってはメールで連絡することが失礼だと考えている人もいますが、電話は相手の時間を奪うことにもなります。電話する時間に必ず相手も時間があるとは限りません。メールであれば情報も残りますし、何より相手も時間があるときに確認してくれるため、親切であると考えることもできます。

電話を使うにしろ、メールを利用するにしろ、それは人それぞれの価値観でいいと思いますが、取引先へのメールを友達感覚のままで使用している業者が散見されます。

通常取引先へ連絡する場合、

宛名(会社名、役職、氏名)

挨拶分

本題

署名

くらいは最低限記載したいところ。業者によっては何を勘違いしているのか、宛名も挨拶もなく、突然本題から始めて改行もつけない人がいます。

○○についての依頼をしたいです。〇日までに終わらせたいので早めに連絡ください

たかがメールでも、この連絡方法一つで業者のレベルがわかってしまいます。だいたいこのような業者は仕事も雑です。気心知れている間柄ならともかく、名前も名乗らず本題に入るなど何事でしょうか?相手からすれば『誰?』という話なのです。これはつまり、『連絡してやったんだから誰かは自分で調べて返事しろ』と言っているようなもの。バカなのでしょうか?そんな業者誰も相手にしないのです。

このようなことを平気でする人は、おそらくいつも同じ相手としか仕事をせず、本来の取引先との関わり方も知らず、自分で調べようとも思わない人間なのでしょう。個人のお客様相手にもこんな感じで連絡しているのでしょうか?本当に疑問なのです。

相手を立てたり、ゴマをするという意味ではなく、仕事のマナーとしてできて当然のことです。これはいくら小さな会社でも大きな企業でも同じこと。いくら稼ぎたいかなどと考える前に、まずはこのような当たり前のことを身に着ける努力から始めるべきです。かなり恥ずかしいことです。

独立して間もないころは、仕事を何とか取りたいと必死になりますから、あまり相手がどういうスタンスでどういった会社なのか考えずに受けてしまうケースも多いですが、取引するにしても、どのような会社なら依頼を受けるか見極めが必要となります。むしろどんどん選んでいくべきだと感じています。個人事業主のことをバイト感覚で使おうとしてくる奴もいて、いきなりピンポイントで当然のように『来い』と一方的に連絡してきたり、依頼元のマナーの悪さは本当に問題だと思います。悩んでいる個人事業主の人は実際少なくないと思っています。

これを改善するには、とにかく腕を磨いて文句言わせないものを作り上げるしかないと思います。腕があれば大抵黙ります。文句など言えないのです。依頼するときには散々舐めたことを言ってきて、どうせすぐダメになるんだろ?など言ってきたのに、仕上がっていくものを見せつけたら『すぐにお支払いしますので引き渡しの時間がわかったらすぐに連絡ください』など、口調も変わるし態度がコロッと変わります。そんなもんです。散々煽って業者が『(技術に自信がないので)辞退します』と言うか言わないかを品定めしてくる客もいます。タチが悪いですが、お客様は自分で支払いをする立場。そりゃお客様も必死になるのです。それに対抗するためには毅然とするしかないのです。そして、腕がいい人であれば、こんなことされたものなら『それでは部分修繕ですが、施工責任はかなり大きなものとなりますので交換と同等の金額ということでよろしいでしょうか?』などとさらっと言えてしまうのです。

結局腕に自信がなかったり、提供するものについてきちんと知識もなく、『長くはもたないと思います…』など言えば、どんどん付け込まれて相手のペースで進んでしまい、値引き要求から予定の立て方まですべて命令され、挙句何かあったらすべて丸投げしてくることだってあり得るのです。

ほかの会社がこの材料を使っているから、うちはちょっと安めで提供すれば売れると簡単に商売を始める人もいますが、そんな気持ちで始めた会社と、何年も研究を重ねて事実に基づいて提供をしている会社とでは比べるまでもないのです。しかし、悲しいことに2番煎じの方が事業として始めやすく、無駄もないので儲けにつながりやすい。技術屋としては何とも言えない気持ちになります。こんなことを日々考え悩み、禿げるくらい試行錯誤しながら個人事業主は働いています。

今まで散々見下して『下等』と思われている人間たちが技術と知恵をつけたら、かなり労働環境が変わるのではないかと思っています。ネットでの受発注がだいぶ広がってきていますから、身近なお抱え先をつかんでおかなくても仕事が取りやすくなってくるはずです。これは個人事業主にとってはかなりいいことだと考えています。別にこのサイトを使わなければならないということではありません。盛り上がっているいくつかのサイトをかけ持ちしながらやりくりすれば、うまく予定を埋めることもできそうです。自分が気を付ければブッキングの心配もないし、『断れない取引先からの予定が突然入ってほかの仕事を断らなきゃ』ということからも解放されます。何より自分のブランディングにあった仕事を選んで働くことができるのです。独立・開業した身としては願ってもない環境だと思うのです。

お抱えを作らない働き方は生活も安定しないし、考えなきゃいけないことも増えて、はっきり言って疲れます。しかし、そういう修羅場をいくつも潜り抜けてきた会社は、やはりぬるま湯につかっている会社に比べて覚悟も何もかもが違うと感じます。働き方も仕事の取り方も人それぞれですから、自分の思うようにすればいいと思います。あとは自分の考えているスタイルに近づくためにはどうしていくべきか というところだと思います。

個人事業主という立場で本当に悩み、それでも必死になっている職人の方がこのサイトに登録してくださり、このサイトだけではなく業界を底上げすることができたらいいなぁというのが理想です。ネットだから信用できない、胡散臭いなど言われやすいですが、そんなサイトの中でも『精鋭部隊』と言われるくらいの集団になったらかっこいいですね。運営側としては登録してくださる方のために舞台を何とか用意しなくてはいけませんが、登録を検討してくださる個人事業主の方も、『提供すること、責任』について覚悟を持って挑んでいただければ幸いです。

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